入社後にできた「世界で活躍できるエンジニアになる」という目標と、挑戦。
私はもともと高専(高等専門学校)で機械工学を学んでいたこともあり、入社してからしばらくは自動車セグメントのTAS(テストオートメーション)、MCT(メカトロニクス)と呼ばれる、分析計測機器と組み合わせて使用される比較的大型の製品の機械設計担当を経験しました。学校で学んだ机上の設計技術と、実際にお客様の様々な要望やコスト面などを反映させた設計の違いに入社当初は戸惑い、先輩からのたくさんのアドバイスをもらいながら、長い時間をかけてやっと一件、という状態に焦りを感じていたことを覚えています。
入社したての頃は海外での仕事など考えたこともなかったのですが、初めての中国出張を経験し、世界の広さと自分の小ささに気づきました。このとき担当した製品群がドイツのホリバ・ヨーロッパ社主導で開発されているもので、現地での仕事に興味を持ち、語学学習など準備期間を経て、入社6年目に海外公募派遣制度を利用し、海外での長期勤務に挑戦しました。それまでも設計の仕事の中で現地メンバーとやりとりをすることはありましたが、実際に現地で彼らの製品に込めたおもいや仕事内容、お客様とのやりとりに触れることで、設計思想や仕事の進め方の文化的な違いなどを理解することができました。同じ空間で生活したことで築いた関係性、そして何より海外のメンバーと英語を使って仕事ができるという自信は私のキャリアにおけるかけがえのない財産です。研修期間中、時間の許す限りヨーロッパ諸国を回り、タンデムパートナーと呼ばれる語学交換を通じて社外の友人もできました。人生経験としても素晴らしい時間を過ごせたことにとても感謝しています。