
Interview
知識と経験を武器に
持続可能な地球環境を支える
機械設計の第一人者へ
K.M
堀場製作所
2018年 新卒⼊社
設計開発
理工学研究科 機械工学専攻
※所属および記事内容は、取材当時のものです。
⼊社動機
学生時代、環境汚染防止に応用できるような研究をしていたことから、環境問題の対策に寄与できる仕事に携わりたいと思っていました。HORIBAであれば大気や水の汚染防止に役立つものづくりができること、ガスや水を扱うという点で大学で研究していた流体力学の知識も活かせることから興味を持ちました。そこから会社説明会や面接を通じて、自分のやりたいと思ったことができる社風や風通しの良い雰囲気、社員の人柄に惹かれ、入社を決めました。

現在の仕事内容
入社以来、一貫してエネルギー・環境分野における機械設計を担当しており、現在は微量ガス測定装置の研究プロジェクトで機械設計の主担当として業務に取り組んでいます。この装置は大気の常時監視用の測定装置として用いられるもので、大気汚染物質の濃度を常に測定し、人の健康に影響を及ぼすレベルに達した際には警報を出すようなことに使われます。エネルギー・環境分野では、市場の動向を読み解きながら今後必要とされるであろう計測装置を開発する必要があります。新製品開発では、企画段階から多くの困難にぶつかることがありますが、そのようなときはプロジェクトメンバーだけでなく、他部署やさまざまな立場の方と積極的にコミュニケーションを取ることで、一つひとつの課題の打開策を探り、乗り越えるようにしています。間接的とはいえ人々の健康を守る、その助けとなる装置を作っているため、緻密な対応が求められる反面、非常にやりがいを感じています。

学生時代の経験や知識が今の仕事に活かされていると感じる点
機械工学を専攻し、仕事でも機械設計を担当しているため、大学の授業や研究で得た知識や経験が非常に役立っています。現在の仕事では主にCADを使って設計を行っていますが、学生時代に使っていたソフトとは違うものの、設計や製図の基本的な理解はそのまま活かされています。また、機械的強度や熱計算など、学生時代に学んださまざまな知識も役に立っています。さらに、知識や経験だけでなく、原因を突き詰める姿勢や考え方も大いに役立っています。設計以外に試作機や部品単体の評価にも携わっていますが、時には予期せぬ現象や問題に直面することがあります。その際に「なぜその現象が起きているのか」を部品単品や装置に使用しているガスの性質まで突き詰めることで原因解明につながることがあります。このような姿勢や考え方は、学生時代の研究を通じて培われたと感じています。
仕事で印象に残っている
エピソード
HORIBAの製品を使用して得られた結果について、お客様に講演していただく機会がありました。その際、製品を通して得られたデータや、データをもとに改善した内容を知ることができ、自社の製品がどのように社会に役立っているかをお客様から直接聞く貴重な機会でした。製品の基本的な使用用途は把握していましたが、想定していなかった応用的な使い方や実際の運用などについても知ることができ、講演を通じて自身の中で製品に対する理解が深まったことを覚えています。お客様の声を聞くことは、それだけでモチベーションになります。また、実際の声を聞けたことで「こんな設計変更が必要なのでは」「次のモデルではこういう新機能があればいいのでは」とたくさんのアイデアが生まれました。製品開発においても開発者自らが現場を知ることが重要で、積極的にお客様のもとに足を運ぶことが必要だとあらためて実感することができました。

今後の目標
今後も機械設計者としてのスキルを磨き、ゆくゆくは「環境の製品・分野にこの人あり!」と言われるような技術者になりたいと考えています。そのためにも、新製品開発に挑むだけでなく、既存製品のサポートでお客様の声を直接聞くことや、プロジェクトリーダーとなって製品のとりまとめを行うことで、自分の知識や経験をさらに増やしていきたいと考えています。また、機械設計者に必要なスキルを身につけることはもちろん、製品開発に必要な電気・情報・実験など、幅広い知識や仕事を理解することも重要だと考えています。今後も周囲の方々とのコミュニケーションを大切にしながら、技術を磨いていきたいと思っています。
1⽇のスケジュール
休⽇の過ごし⽅
休日は高校や大学の友人とキャンプや旅行に行ったり、飲みに行ったりして過ごしています。また、学生時代からバドミントンを続けており、HORIBAのバドミントン部にも所属しています。毎月2回程度は練習に参加しており、実業団リーグでの上位入賞をめざしつつ、楽しく体を動かしています。

私にとっての
「おもしろおかしく」
私にとって「おもしろおかしく」とは、物事に対して興味を持ち、自分なりの楽しさややりがいを見つけることです。最初からおもしろおかしく感じられる仕事が自分のために用意されているということはあまりないと思います。「この分野でこんなニーズがある」という事実に対して、HORIBAもしくは自分なら「何ができるか、どうしたら今困っている人の助けになるか」を考え、その実現に向けて自ら進んで取り組んでいるときにやりがいを感じ、おもしろおかしく働けていると思います。