
Interview
インドネシアから日本へ
半導体の未来に貢献しながら
技術者のロールモデルをめざす
W.A
堀場エステック
2022年 新卒⼊社
研究開発
理工情報生命学術院 数理物質科学研究群
※所属および記事内容は、取材当時のものです。
⼊社動機
私はインドネシアのジャカルタ出身で、母国の大学で材料科学を学びました。卒業論文のために高分子研究室に参加し、ポリマーと電池について研究した後、日本に留学して修士課程で電池の電極の研究を続けました。日本での研究や生活を通じて、「この国で研究者として働きたい」と思うようになり、自分の研究を活かせる企業を探す中で堀場エステックに出会いました。堀場エステックが関わる半導体市場は世界的にも大きく成長を続けており、そこに仕事で貢献できることがやりがいにもつながると考え、入社を決めました。

現在の仕事内容
入社してから現在まで、堀場エステックの主力製品であるマスフローコントローラーの設計開発と評価業務に携わってきました。入社一年目には、マスフローコントローラーが正常に動作しているかを装置自らが確認できる自己診断機能を新たに追加する際の評価を担当しました。これにより装置の将来的な故障の可能性を予測できるようになり、お客様からも画期的な機能であると高い評価を得ることができました。また、その他には競合他社製品の調査や既存製品のリニューアルプロジェクトも担当しました。最近は、ある特定のガス専用に開発している新製品の評価を進めています。従来の部品では正確に計測・制御を行うことが難しいため、日々試行錯誤を重ねながら取り組んでいます。

学生時代の経験や知識が今の仕事に活かされていると感じる点
インドネシアの大学では、主に材料科学を学び、ポリマーや電池について専門的に研究していました。そこで学んだ材料科学の知識や、電池の電極について評価するための実験の手法は、扱う材料や装置は違っても、今の仕事に応用できています。また、大学生活では「日本文化部」というサークルに参加し日本語を学ぶとともに、日本料理や日本の祭りなどの文化を知ることができました。この経験から日本に興味を持つようになったことが、今自分が日本で働いていることにつながっていると思います。
仕事で印象に残っている
エピソード
入社3年目に、既存のマスフローコントローラーをリニューアルするプロジェクトに携わったことが印象に残っています。リニューアル後の製品がお客様の求める仕様を満たしているかどうかを検証するチームの一員として、私は製品の応答速度の評価を担当しました。応答速度を評価するためには、複数のパラメーターを測定し、アルゴリズムを用いて解析する必要がありましたが、そのアルゴリズムが非常に難しく、理解するのに苦労しました。初めは製品や技術についてわからないことばかりでしたが、先輩方から丁寧に教えていただいたおかげで知識が深まり、プロジェクトをやり遂げることができました。自分の行った実験が他の人の役に立ったり、高く評価されたりすると、成長を実感でき、大きな喜びと誇りを感じます。また、実験が計画どおりに進まないこともありますが、そんな時こそ冷静になり、まず上司に報告し、次に何をすべきか、同じ失敗を繰り返さないためにはどうすればよいかを考えることが重要だと学びました。堀場エステックでの業務を通じて、技術的なスキルだけでなく、問題解決のための正しいアプローチも学ぶことができています。日々の経験を通じて、より良いエンジニアに向かって成長していると感じています。

今後の目標
同僚により良いアドバイスを提供できるレベルの知識とスキルを身につけ、新製品の開発を通じてお客様のニーズに応えることで、課題を解決できるエンジニアになりたいと思っています。そのためには、流体力学や制御工学に関する知識をさらに深める必要があります。また、プロジェクトを予定どおり完遂するためには、スケジュール管理能力や、全体を見通して必要な業務を遂行するマネジメント力も求められます。仕事を通じてそうした力を身につけ、チームにとって欠かせない人財になることが目標です。
1⽇のスケジュール
休⽇の過ごし⽅
休日は、友達と出かけたり、ゲームを楽しんだりしています。連休になると、自然の美しい場所や名所へ旅行に出かけることが多いです。美しい自然の風景を眺めることが好きで、いろいろな場所を訪れるのを楽しんでいます。日本には魅力的な観光地がたくさんあり、旅の選択肢に事欠きません。

私にとっての
「おもしろおかしく」
私にとって「おもしろおかしく」とは、仕事を通じて感謝され、楽しさを感じることです。自分が関わった製品が他の人の役に立ち、その目標達成をサポートできることは大きな喜びです。他者の役に立つことが、私のモチベーションの源となっています。また、堀場エステックには、専門的な知識を持つ素晴らしい先輩がたくさんおり、そうした方々と一緒に仕事をし、会話することにもおもしろさを感じています。