
Interview
「お客様に一番近い」仕事
サービスエンジニアの経験から
新しいビジネスを生み出したい
M.K
堀場テクノサービス
2018年 新卒⼊社
事業戦略/サービスエンジニア
理工学研究科 環境ソリューション工学専攻
※所属および記事内容は、取材当時のものです。
⼊社動機
学生時代に、HORIBAが研究資金の一部を支援したプログラムを利用して、アフリカへ研究留学したことがきっかけです。魚類生態学を専門とする研究室に所属し、主にフィールド調査を行ってきました。当時、世界最貧国と呼ばれたアフリカのマラウイでの留学経験や大学での学びから、「将来は環境問題の解決につながる仕事がしたい」と考えるようになりました。数ある企業の中でも、研究室で触れる機会のあったHORIBAの分析計に親しみを感じていたこと、また留学プログラムの支援にも恩義を感じていたことから、入社を決めました。

現在の仕事内容
入社後4年間はサービスエンジニアとして、主に製鉄所や上下水道、研究機関などでガスや水を測定する際に使われる環境分野の製品を担当し、部品の交換や不具合の修理など、分析計がお客様に納品された後のアフターサポートを行いました。環境分野の製品は、法規制に関する計測に使用されるものも多く、正確かつ安定した計測が求められます。単に修理するだけにとどまらず、分析計の改良や定期的なメンテナンスなど技術面での提案をすることも心がけていました。サービスエンジニアはお客様と最も近い距離でやりとりするため、使用される担当者様のニーズを最初にキャッチしやすい仕事でもあります。そこで得た情報をHORIBAグループの開発や営業などに伝えることで、より良い新製品の開発や顧客への提案につなげています。現在は、主に新製品の開発や販売におけるサービス企画に携わっています。製品開発にサービスの意見を取り入れ、販売後にアフターサポート体制を築いていく仕事です。また、サービスエンジニアとして、カーボンニュートラルに関わる国内外の新規事業にも参画しています。製品開発からアフターサービスまで幅広く携われることに大きなやりがいを感じています。

学生時代の経験や知識が今の仕事に活かされていると感じる点
研究で数式や理論が成立することを論理立てて説明(証明)してきたことは、今の仕事でも活かせる部分だと思っています。学生時代、確率論に関するテーマの研究で、「どうしてこの数式が成立するのか」根拠や理由を一つひとつ考えて説明(証明)していくことで研究を進めてきました。今の仕事では、知的財産について自分や部署の意見を求められることがあります。その際、「何を根拠にそう考えるのか」を伝えるようにしているため、直接的ではありませんが、仕事の進め方に似ている部分があると感じます。
仕事で印象に残っている
エピソード
アフリカのモロッコ政府に対し、JICA(国際協力機構)と協力体制をしいて、大気モニタリングシステムの導入に貢献したことが印象に残っています。モロッコでは急速な経済発展に伴い、大気汚染が深刻な問題となっており、日本政府はその対策に多額の資金を投入することを決定しました。対策を打つためには、大気汚染をモニタリングする必要があることから、HORIBAとJICAはモロッコにPM2.5の自動成分分析計の設置を提案しました。当時、私はサービスエンジニアとして、その分析計の試運転や技術指導のためにモロッコに渡航しました。このプロジェクトでは、現地のJICA職員やモロッコの省庁の職員と議論を交わす中で、日本の行政との連携にまで話が広がりました。入社時に目標としていた環境問題の解決に直結する大きなプロジェクトに携わることができ、非常にやりがいを感じた瞬間でした。

今後の目標
私たちが提供するサービスの新プランを打ち出し、新たなビジネスモデルを構築することが直近の目標です。環境分野では、カーボンニュートラルの実現に向けて市場が大きく変化しています。多様化するお客様のニーズに応えられるよう、私が担当する新製品を中心に、データに基づいた具体的なサービスプランを企画立案し、単なるメンテナンスサービスの枠を超えて、お客様のビジネスパートナーとなることをめざしていきます。そして、持続可能な社会の実現に貢献していきたいです。
1⽇のスケジュール
ミーティングやさまざまな部署からの依頼が多いため、午前中はできるだけ一人で考える時間を確保するよう心掛けています。午後は基本的にミーティングが多く、空いた時間でエンジニアが現場で使用するための文書を作成しています。
趣味
学生時代から続けているスキューバダイビングです。大学のサークル活動で出会い、大学院の研究でも潜水していました。レスキューダイバーの資格も持っています。360度、水中の生き物や環境に囲まれ、自然の力強さや美しさを肌で感じられることが魅力です。

私にとっての
「おもしろおかしく」
知的好奇心を原動力に、物事に積極的に取り組む姿勢だと考えます。楽しさや探究心をエネルギー源に自ら進んで行動し、困難に直面してもポジティブに乗り越えていける状態が、私にとっての「おもしろおかしく」です。組織で働く中で直面するたくさんの課題も、最終的にそれが自己実現につながっていると感じることができれば、やりがいを持って「おもしろおかしく」働くことができます。結果として自身の強みが最大限に発揮できる環境につながると信じています。