
Interview
目標はラマン分光の第一人者
海外とも積極的に交流し
国際的なエンジニアをめざす
K.M
堀場テクノサービス
2022年 新卒⼊社
分析エンジニア
理工学研究科 理工学専攻
※所属および記事内容は、取材当時のものです。
⼊社動機
大学では、分析化学の中でも「ケモメトリクス」という化学とデータ解析を組み合わせた学問分野を専門に研究していました。大学で研究を行ううち、自然と分析業務に興味を抱くようになり、分析機器を扱うHORIBAについて知るようになりました。堀場テクノサービスには自分が志望する分析業務に携わるチャンスがあること、社是「おもしろおかしく」のとおりに、仕事をする上で困難なことがあっても楽しみながら取り組んでいく姿勢に強く惹かれたことから、入社を決めました。

現在の仕事内容
入社してすぐのグループ合同研修と約3か月間の社内技術研修を終えた後、Analytical Solution Plaza(ASP)東京で4か月間ラマン分光分析装置のオペレーショントレーニングを受けました。その後、2024年12月までの約1年間、ASP京都でラマン分光分析装置を中心に分析エンジニアとして分析とアプリケーション開発の業務に携わりました。分析業務はお客様からお預かりしたサンプル分析のほか、社内からの依頼による装置の不具合解析や営業支援のための分析資料の作成など多岐にわたります。また、これまで行われていなかった測定がHORIBAの装置でも可能であることをデータで証明し、新しい領域に切り込んでいくことをHORIBAではアプリケーション開発と呼んでおり、分析エンジニアの重要な業務の一つです。今年1月からは、グループ全体で注力している先端材料・半導体分野のアプリケーション開発を担当し、まだ再現できていない領域の分析を業界に先駆けて実現することに挑戦しています。現在の仕事はこれまで以上にグローバルに技術を共有し、協力体制を構築することが求められるため、海外グループ会社のメンバーとも積極的に交流しています。

学生時代の経験や知識が今の仕事に活かされていると感じる点
学生時代は、装置により測定したスペクトルデータを数学的に解析することに力を入れて研究を行っていました。測定によって得られるデータは、そのままでは単なる「数値」に過ぎません。大切なのは、その数値に何が隠れているのか読み解くことであり、そのために多変量解析などの数学を活用する必要があります。現在主に関わっているラマン分光分析装置により得られるスペクトルデータは、学生時代に扱ったデータとは異なる性質を持っていますが、データの中から隠れた情報を抽出するための経験や知識は今の仕事に活かされていると感じます。
仕事で印象に残っている
エピソード
特に印象に残っているのは、入社2年目の春にフランスのグループ会社で開催されたグローバルアプリケーショントレーニングに参加したことです。トレーニングは2週間にわたって行われ、10か国から18名のエンジニアが集まりました。訪問先のホリバ・フランス社は、HORIBAのラマン分光分析装置の開発・生産の中心拠点として多くの技術やノウハウを持っており、現地では非常に多くのことを学ぶことができました。また、海外の分析エンジニアとのやりとりは全て英語で行われるため、伝えたいことをうまく伝えるのが難しくもどかしい思いもしましたが、技術的なやりとりはお互いに通じる部分があり、言葉の壁を何とか乗り越えて情報交換ができ貴重な経験となりました。HORIBAに入社してあらためて感じるのは、海外とのつながりが非常に強い会社だということです。私自身、学生のころから漠然と海外の方と関わってみたいと思っていましたが、入社2年目で海外での経験ができたことは自分にとって大きな財産となりました。

今後の目標
分析に関する知見を活かし、分析エンジニアとしてさらに成長したいと考えています。まずはその第一歩として、海外で分析エンジニアとして働いて知見を広げるため、毎年募集している1年間の海外公募派遣に挑戦したいと思っています。若手のうちから海外と関わる機会が多いところがHORIBAグループの魅力の一つだと思いますので、この環境を活かして、ラマン分光の分野で国際的に「第一人者」として認められるエンジニアになることをめざしています。
1⽇のスケジュール
お客様が来社される日のスケジュールです。
部署やチームの雰囲気
和気あいあいとしたチームで働いています。測定や解析で行き詰まったときには、雑談のような形でディスカッションできる環境です。同僚や先輩との会話から新たな知見が得られることもよくあります。また、出張や旅行のお土産を共有することもしばしばあり、チームや部署内での良好なコミュニケーションのおかげで、円滑に仕事に取り組めています。

私にとっての
「おもしろおかしく」
私にとっての「おもしろおかしく」は、知的好奇心を追求することです。普段の分析業務ではさまざまな種類のサンプルを測定しますが、それぞれに異なる特徴を持っています。時には予想外の結果が得られることもあり、大変なこともありますがおもしろく感じることも多いです。困難な分析であっても、満足のいくデータ・分析結果を突き詰めるための原動力こそが知的好奇心だと思っています。